2009 年 9 月 のアーカイブ

市場開拓のための北海道視察

三州瓦を始めとする粘土瓦は、凍害が発生するとして寒冷地では使用されてきませんでした。しかし、製品品質の向上によって、現在生産している三州の粘土瓦は昔のものとは異なり、耐寒性能をもった寒さに強いものになっています。
北海道では屋根材として主に金属が使用され、粘土瓦の北海道への出荷はごくわずかでした。しかし、寒さに十分耐える屋根材であり、粘土瓦の外観の立派さや、耐久性能などの特質から北海道で粘土瓦を使用したいという要望が高まっており、三州瓦では組合を中心に北海道での市場開拓に取り組んでいます。
現在、個々の企業は製品品質の確保を各自の責任として北海道への粘土瓦の出荷をおこなっていますが、組合として安全なデータや施工基準を作成しようと取り組んでいます。

この度、組合の市場調査に同行する機会がありました。
北海道の屋根工事業者の方と寒冷地や積雪地での施工方法の会議をする前に、北海道で使用された瓦の劣化の状況を見に行こうということで、札幌に近く、かなり以前に粘土瓦を納入した現場が、観光施設の「北海道開拓村」にあるとのことで、「北海道開拓村」に行ってきました。

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いぶし瓦が施工された建物

同行していた野安製瓦さんにより納入された瓦であるとのことです。雪によって削られてしまったことが原因なのか、いぶしの銀膜が剥がれた黒色化が通常よりも早いようですが、いぶし瓦の味わいが出ているとも言えます。凍害は下から見上げた限りでは確認できませんでした。

陶器瓦が施工された物件

陶器瓦が施工された建物

釉薬を使用した陶器瓦の建物もありました。こちらの屋根も凍害は確認されませんでした。
毎年、北海道で何棟もの家に瓦が使用され、問題ないとの情報をいただいているため、今更、確認する必要も無いのですが、問題ないことを目にし、安心することができました。

その日は、もう一ヶ所の粘土瓦の施工現場を見学し、施工業者の方との会議をおこないました。翌日は旭川に移動し、北海道立北方建築総合研究所に行ってまいりました。
こちらの研究施設で屋外の粘土瓦の暴露試験をおこなう予定をしています。

暴露実験施設
暴露実験施設

写真は暴露実験の施設です。寒くなる前に瓦を持ち込んで瓦の施工を予定しています。瓦を施工した建物は旭川のこの実験施設のすぐ近くにもあるとのことですが、実験施設でのデータも必要であると考えています。
この研究施設はとても設備の整った建築の研究施設であり、複合劣化試験設備等、建材等の性能検査のための試験装置を見学させていただきました。三州の産地からではとても遠い施設ですが、粘土瓦の性能を明確にするために、お付き合いさせていただきたいと考えています。